自宅でも外出先でも場所を選ばず高速インターネットができるWiMAX。
「ギガ放題プラン」が人気となっていますが、“制限なし”は嘘なんじゃないかという声も。
この記事では、WiMAXの速度制限について1から10まで分かりやすく解説します。速度制限にかからないための方法や、無制限で使い放題のポケットWiFiも紹介するので最後まで目を通してくださいね。
WiMAXってインターネット無制限のイメージがあるんですけど?
確かにそういうイメージが定着してるよね。これから詳しく解説していくよ。
WiMAXギガ放題プランにも実はある速度制限
結論からいうと、WiMAXの「ギガ放題プラン」でも速度制限は存在します。WiMAXの料金プランは月間7GBプランとギガ放題プランの2つありますが、どちらにも速度制限があります。
「じゃあギガ放題って嘘なんじゃないの!?」という声が聞こえてきそうですが、これはデータ通信量の制限がないという意味であって、速度制限がないという意味ではありません。
月100GBでも200GBでもネット利用は可能ですが、その代わりに一定期間で一定以上のデータ通信をすると一時的に速度制限がかかります。
通信制限の目的は、ネットワークが混雑して他のユーザーに迷惑がかかるのを防ぐためなんだ。
WiMAXユーザーがそれだけ多いってことなんですかね~。
WiMAXプロバイダごとに違いはない
速度制限に関しては、WiMAXの本家UQ WiMAXにしても、その他WiMAXプロバイダにしても条件はまったく同じです。
速度制限がないWiMAXプロバイダは存在しません。速度制限がまったくないサービスを求めるのなら、記事後半で紹介する★ポケットWi-Fiを検討することをおすすめします。
速度制限の条件
WiMAXの速度制限の条件について下記にまとめました。
ギガ放題プラン | 月間7GBプラン | |
---|---|---|
速度制限の条件 | ❶WiMAX2+で直近3日間10GBを超えると最大1Mbpsに制限 ❷au 4G LTEで月間7GBを超えると最大128Kbpsに制限 | 月間7GBを超えると最大128Kbpsに制限 |
速度制限の期間 | ❶翌日18時~翌々日2時まで ❷月末まで(WiMAX2+も制限される) | 月末まで |
「ギガ放題プラン」には速度制限の条件が2つあることが分かります。
主に気を付けたいのは、直近3日間で合計10GBを超えた場合の速度制限です。翌日の夕方以降から深夜にかけて最大1Mbpsの速度制限がかかります。
夜の時間帯は、多くの人が仕事や学業を終えてくつろぐ一時。インターネットも混雑しやすくなるので、混雑緩和のために速度制限がかかるわけですね。
それに対して「月間7GBプラン」は、7GBを超えた時点で月末まで速度制限がかかってしまいます。制限条件がきついため、ネット利用はメールやニュース閲覧くらいという人でない限り、月間7GBプランはおすすめしません。
実際に、WiMAXに申し込む人の9割以上はギガ放題プランを選ぶようです。
7GBプランはギガ放題プランよりも月々700~1,000円程度安いんだ。
僕はNetflixで映画観賞が趣味だから、ギガ放題プラン一択ですね。
速度制限を解除する方法はある?
速度制限がいざかかってしまうと自分で解除することはできず、解除されるのを待つしかありません。
特に、au 4G LTE通信で月間7GBを超えると、月末までネットがまともに使えなくなり困ってしまいます。なるべく速度制限がかからないように賢く利用したいものですね。
WiMAXの2つの通信モード
通信モード名 | ハイスピードモード | ハイスピードプラスエリアモード |
---|---|---|
通信規格 | WiMAX2+ | au 4G LTE |
周波数 | 2.4GHz帯/5GHz帯 | 800MHz帯 |
使用料金 | - | 1,005円/月(3年プランなら無料) |
特徴 | ・データ量上限なし ・障害物に弱い ・都市圏や町中でよく入る ・山間部や田舎では入りにくい | ・データ量月間7GBまで ・障害物に強い ・室内や地下鉄でもよく入る ・山間部や田舎でも入る |
WiMAXの通信モードは、ハイスピードモード(WiMAX2+)とハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)の2つあります。
通常はハイスピードモードを使用して、電波が入らない場所や時間でだけハイスピードプラスエリアモードを使用するのがいいでしょう。
WiMAX2+の電波は障害物に弱いですが、ルーターの位置を少し変えるだけで電波が入り安くなることも。どこで電波がよく入るか色々試してみるといいですよ。
室内なら窓際とか高い所にルーターを置くと電波が入りやすくなるよ。
僕はルーターを設置するためにまずは部屋を片づけないと・・・
注意!LTEで速度制限がかかるとWiMAXも制限される
au 4G LTEのハイスピードプラスエリアモードで月間7GBを超過すると、その後WiMAX2+のハイスピードモードに切り替えたとしても速度制限はかかったまま。
最大128Kbpsの制限は月末まで解除されません。そのため、ハイスピードプラスエリアモードで7GBを超えてしまわないよう十分に注意が必要です。
ギガ放題プラン速度制限①「3日10GB」
WiMAXギガ放題プランの主な速度制限は、直近3日で10GB超過すると最大1Mbpsに制限されるというもの。
この速度制限について、次の気になる疑問に答えていきます。
- 3日10GBを超えない範囲で何ができるの?
- 通信速度が1Mbpsになるとどうなる?
- ギガ放題プランは実質月100GBまでしか使えいないの?
3日10GB以内でできること
3日で10GBの目安
ブラウザ閲覧 (Yahoo!トップページ約3.5MB) | 約2,850ページ (1日あたり約950ページ) |
---|---|
動画再生 (YouTube普通画質360P) | 約47時間 (1日あたり約15時間) |
動画再生 (NetflixベーシックSD画質) | 約33時間 (1日あたり約11時間) |
音楽再生 (Spotify高音質160kbps) | 約138時間 |
こう見てみると、3日10GBでもかなり余裕があるように感じませんか?
もちろん、家族など複数人でWiMAXを使っていると足りなくなる可能性はあります。WiMAXを契約する前に、どのような使い方をするか確認しておくといいでしょう。
1日にNetflixで映画4~5本は観れるなんて、十分過ぎますよ!
新卒くんみたいに1人暮らしならWiMAXの通信制限はまず気にならないだろうね。
通信速度が1Mbpsになるとどうなる?
通信制限がかかると、18時~翌2時までの約8時間は最大1Mbpsになります。
1Mbpsとはどれくらいの速さかというと、YouTubeの普通画質360Pなら問題なく視聴できる程度。音楽ストリーミング再生も余裕でできます。
ギガ放題プランは月100GB以上使える
「3日10GBなら1ヵ月で100GBまでしか使えないの?」と思うかもしれませんが、実際には200GBやそれ以上使うことは可能です。
なぜなら、深夜2時~18時までは速度制限もかからず使い放題だからです。なので、律儀に3日間で10GBを超えないように使う必要はありません。
どうせ通信制限がかかるのなら、なるだけ沢山データ通信使おうっと!
毎日夕方から速度が遅くなるのも結構困りものだけどね。
ギガ放題プラン速度制限②「LTE月間7GB」
WiMAXギガ放題プランのもう一つの速度制限は、au 4G LTEを使うハイスピードプラスエリアモードで月間7GBを超過した場合にかかります。この速度制限について、次の疑問に答えます。
- 月間7GB以内で何ができる?
- 通信速度が128Kbpsになるとどうなる?
- ハイスピードプラスエリアモードを賢く使うには?
月間7GB以内でできること
月間7GBの目安
ブラウザ閲覧 (Yahoo!トップページ約3.5MB) | 約2,000ページ (1日あたり約66ページ) |
---|---|
動画再生 (YouTube普通画質360P) | 約33時間 (1日あたり約1時間) |
動画再生 (NetflixベーシックSD画質) | 約23時間 (1日あたり約45分) |
音楽再生 (Spotify高音質160kbps) | 約96時間 (1日あたり約3時間) |
1ヵ月で7GBはかなり少ないことが分かりますね。このことからも、au 4G LTEはメイン利用するための機能ではないといえるでしょう。
通信速度が128Kbpsになるとどうなる?
ハイスピードプラスエリアモードで月間7GBを超過すると、月末まで最大128Kbpsに速度制限されます。128Kbpsは超低速で、まともにネットを使えるスピードではありません。
動画視聴ができないのはもちろん、ブラウザ閲覧時にも画像がカタカタと時間をかけて表示されるレベル。そのため、ハイスピードプラスエリアモードで7GBを絶対に超えないように気を付けましょう。
ハイスピードプラスエリアモードの賢い使い方
月間7GB制限があるハイスピードプラスエリアモードを賢く使う方法は次の3つ。
- データ通信量をこまめにチェックする
- 通信モード自動切換機能を活用する
- WiMAX2+の電波が届かない場所でのみLTEを利用する
①データ通信量をこまめにチェックする
専用のスマホアプリを利用すると、現時点でのデータ通信量を見ることができます。
WiMAXルーターはNEC製かファーウェイ製のそれぞれにアプリが用意されているので、ダウンロードするといいでしょう。
ルーター製造元 | NECプラットフォームズ | HUAWEI(ファーウェイ) |
---|---|---|
ルーター名 | ・WXシリーズ(モバイルルーター) ・HOME 01/02(ホームルーター) | ・Wシリーズ(モバイルルーター) ・HOME Lシリーズ(ホームルーター) |
専用アプリ | NEC WiMAX 2+ Tool | HUAWEI HiLink |
ちなみに最新モバイルルーターのWX06は、液晶画面でハイスピードモード/ハイスピードプラスエリアモードそれぞれの通信量が表示されています。アプリを使用しなくても、一目で現在の消費量が分かるのでとても便利ですよ。
ホームルーターは画面が付いてないからアプリかブラウザで確認することになるよ。
WiMAXに今から申し込むならWX06にするのが良さそうだなぁ。
②通信モード自動切換機能を活用する
通信モード自動切換機能とは、LTE通信があらかじめ設定したデータ通信量を超えると、自動的にWiMAX2+に切り替わる機能です。
たとえば7GBの80%に設定しておくと、ハイスピードプラスエリアモードで5.6GBに達した時点でハイスピードモードに自動で切り替わります。
ただしモバイルルーターNEXT W05以前、ホームルーターHOME01以前の機種はこの機能が付いていません。WiMAXルーターはなるべく新しい機種を選ぶようにしましょう。
③WiMAX2+の電波が届かない場所でのみLTEを利用する
WiMAXルーターでは通常WiMAX2+(ハイスピードモード)を利用するようにし、
WiMAXの電波が届かない場所でどうしてもネット接続したい時のみLTE(ハイスピードプラスエリアモード)を使いましょう。LTEはあくまでオプションととらえるといいかもしれません。
速度制限がないポケットWiFiもある!
WiMAXのような速度制限がまったくないポケットWiFiも存在します。それは、クラウドWiFiという種類のポケットWiFiです。
「どんなときもWiFi」や「Mugen WiFi」などが有名ですね。これらは、ネットワークを著しく占拠する常識外の使い方をしない限り速度制限がかかりません。
1日10GB以上データ通信するようなインターネットのヘビーユーザーなら、WiMAXよりもクラウドWiFiのほうが向いているといえるでしょう。
そんなに大量のデータ通信をするのってどんな場合なんだろう?
4K動画を再生したり、大容量ファイルを連続ダウンロードしたりする場合かな。
クラウドWiFiって何?
クラウドWiFiとは、ドコモ・au・ソフトバンクのLTE回線に対応しており、ルーターの現在地において最適な回線に自動接続されるというもの。
たとえば普段はソフトバンク回線に繋がっていても、遠くに出かけた際にはau回線に切り替わったりします。クラウドWiFiかどうかは「マルチキャリア対応」「トリプルキャリア対応」となっていれば分かります。
まとめ:WiMAXの速度制限について
- WiMAXはギガ放題プランでも速度制限がある
- 直近3日で10GBを超えると翌日18時~翌々日2時まで最大1Mbpsに速度制限
- au 4G LTEで月間7GBを超えると月末まで最大128Kbpsに速度制限
WiMAXにお得に申し込みたいなら、WiMAXプロバイダ料金を比較した記事を参考にしてみてください。
速度制限がないクラウドWiFiが気になるなら、おすすめポケットWiFiを比較した記事が参考になると思います。自分にピッタリ合うサービスを見つけてくださいね。
WiMAXにするか、クラウドWiFiにするか迷うなぁ。
まずは比較記事でそれぞれのメリット・デメリットをチェックするといいよ。