「テレワークって何をすればいいの?」
「テレワークを取り入れたいけどデメリットはないの?」
時間や場所にとらわれない働き方改革が推奨されている中、『テレワーク』を導入する会社が増えています。
しかし、テレワークとはどんな働き方なのか・企業側や従業員側にデメリットはないのかが気になりますよね。
そこで、この記事では以下の3点をご紹介しています。
- テレワークとは
- 企業側と従業員側のメリット・デメリット
- 助成金について
最近テレワークを導入している会社が多いですよね?
そうだね。うちも導入予定だからしっかり勉強していこう!
テレワークとはどんな働き方なの?
テレワークとは「TELE=遠く」「WORK=仕事」を合わせた造語で、離れた場所で仕事をするという、新しい形の働き方です。
テレワークには在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィスの3種類あるので、それぞれの働き方は以下の通りです。
在宅勤務 | 会社に出勤せず、1日の業務のすべてを自宅で行う |
---|---|
モバイルワーク | 移動中・顧客先・カフェなどの移動先で業務を行う |
サテライトオフィス | 勤務先以外に設けられたオフィススペースで業務を行う |
今回は、在宅勤務のテレワークについて詳しくご紹介していきます!
テレワークのメリット・デメリット
テレワークを導入した際の、企業側と従業員側のメリット・デメリットをまとめました。
企業側のメリット・デメリット
導入する前にきちんとデメリットを把握しておきたいですね。
メリット
人材確保
自宅からでも働けるので、子育てや介護など家庭の事情で離職してしまった、優秀な人材を確保できるのが最大のメリットです。
また、「柔軟に働ける会社」という企業イメージもアップするので、多様な人材の確保・業績アップにも繋がります。
コスト削減
大きなオフィスを維持する費用や、従業員の通勤手当の費用などを削減することができます。
削減したコストから従業員の手当てを増やすことによって、モチベーションの向上・優秀な人材を確保することも期待できます。
緊急時のリスク分散
コロナウイルスや災害などの未曽有の事態が起こると、出勤できないことで事業がストップしてしまいます。
そうならならいように、通常時からテレワークでの業務を取り入れておくことがリスク分散に繋がります。
緊急時や従業員の状況に合わせて仕事を進めることができるので、企業を維持することだけでなく、家庭の事情での離職率を下げることにも繋がります。
生産性の向上
従業員がストレスなく働ける環境から、集中して効率よく仕事ができるようになります。
また、出勤などの移動によるロスを減らすことができるので、仕事に時間を注げることで生産性の向上に繋がります。
デメリット
セキュリティー問題
在宅で仕事をするために、顧客情報や機密情報などの入ったPCを持ち帰ることで、情報漏洩のリスクが高まります。
大切な情報が漏洩しないように、徹底した指導とセキュリティ対策が必要となります。
労働時間の管理
従業員の働く様子を管理することができないので、きちんと業務を行っているのか確認することができません。
実態を把握することはむずかしいので、裁量労働制・週ごとの作業工程や納期を決めるなどして、各企業に合った方法でテレワークを成功させる必要があります。
人材育成が困難
企業側が直接指導することができないので、スムーズな人材育成がむずかしい場合があります。
オフィス勤務に比べると、モチベーションやノウハウの共有などを意識して取り組む必要があります。
チーム力の低下
1人での作業が基本となるテレワークでは、チーム力を高める機会が少なくなります。
また、様々な意見を取り入れる機会が少なくなるので、仕事の質の低下に繋がることも考えられます。
従業員側のメリット・デメリット
テレワークを始める前にデメリットの対策も知っておこう!
メリット
仕事と家庭のバランスがとれる
子育てや介護で時短業務をしていたり、残業が多くて家族との時間が少ないということはありませんか?
在宅勤務の場合は、空き時間を利用したり、残業で遅くなるということがないので、仕事と家庭のバランスが保ちやすくなります。
ストレスの減少
自分の好きな環境で仕事をすることができるので、肉体的・精神的なストレスから解放され、時間や心に余裕を持つことができます。
心身の健康だけでなく、仕事の質も向上することが期待できます。
通勤の負担軽減
満員電車やバスにストレスを感じている方が多いかと思いますが、そのような負担を軽減することができます。
また、通勤にあてていた時間を有効活用することができるので、プライベートな時間を楽しむことができます。
スキルや経験を活かしやすい
スキルや資格があっても、「働きたいけれど働けない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
テレワークでは、時間や場所にしばられることなく活躍することができるので、スキルや経験を活かして活躍することができます。
デメリット
コミュニケーションが取りにくい
他の従業員との接触が少なくなるので、オフィスで仕事をするよりも、コミュニケーションが取りにくくなります。テレワーク導入の際には、『報告・連絡・相談』を徹底しておくと安心ですね。
また、コミュニケーションツールとして「オンライン会議」「オンライン飲み会」なども利用しながら、上司や同僚とのコミュニケーションをはかることが大切です。
「オンライン飲み会」について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
参考記事:『オンライン飲み会』とは?メリット・デメリットを解説
自己管理が難しい
自分のテリトリーである家の中には、誘惑がたくさん。また、上司や同僚の目がないことで、仕事に集中できないという人もいるでしょう。
テレワークに慣れるまでは、時間ごとに取り組むことがポイントです。休憩時間を決めて、仕事に取り組む環境を作りましょう。
運動不足
通勤がない在宅勤務では、運動不足になる可能性が高くなります。また、テレワークでの業務はPCが基本なので、腰痛などのトラブルを引き起こすことも考えられます。
通勤にあてていた時間を運動にかえて、意識して体を動かすようにしてください。
テレワークは助成金がもらえる?
テレワークでは、国や自治体から助成金がもらえる場合があるというのはご存知でしょうか?
少しでも負担を軽減できるように、助成金額や対象の会社についてまとめました。
国の助成金
<厚生労働省:働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)>
※令和2年5月1日更新
対象事業主
(1)労働者災害補償保険の適用事業主であること
(2)次のいずれかに該当する事業主であること
業種 | 資本or出資金 | 常時雇用する労働者 |
---|---|---|
小売業(飲食店等) | 5,000万円以下 | 50人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
(3)テレワークを新規or試行的に導入する事業主であること
※過去に助成金をもらっていても、対象労働者を2倍に増加した場合、2回まで受給が可能です。
支給額
成果目標の達成率 | 達成 | 未達成 |
---|---|---|
補助率 | 3/4 | 1/2 |
1人当たりの上限額 | 40万円 | 20万円 |
1企業当たりの上限額 | 300万円 | 200万円 |
『成果目標の達成率』とは以下の2項目です。
□対象労働者全員に、評価期間に在宅勤務を1回以上実施させる。
□対象労働者の在宅勤務を実施した週間平均が、評価期間に1回以上とする。
評価期間
事業実施期間(交付決定の日から令和3年2月15日まで)の中の1ヵ月から6ヵ月の間で、自ら設定する。
申請期限
令和2年12月1日(火)
厚生労働省のHPより申請様式がダウンロードできますので、ぜひ利用してみてください。
参考資料:厚生労働省「働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)」
自治体の助成金
様々な自治体が、コロナウイルス対策や働き方改革として、テレワークの助成金を開始しています。どのような取り組みが行われているのか、いくつかご紹介していきます。
<東京都:事業継続緊急対策(テレワーク)助成金>
申請資格 | 常時雇用する労働者が2名以上999名以下で、都内に本社or事業所を置く中堅・中小企業など。 ※東京都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」への参加が要件です。 |
---|---|
助成金額 | 上限250万円 |
助成事業の実施期間 | 支給決定通知日以降、令和2年6月30日までに完了する取組が対象。 |
申請受付期間 | 令和2年3月6日(金)~5月12日(火)※締切日必着 |
助成金受付先 | 03-5211-2397/平日9:00~17:00(12:00~13:00を除く) |
<長野県松本市:テレワークオフィス設置支援事業補助金>
申請資格 |
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助成金額 | 限度額75,000円/月 ※12ヵ月補助 |
助成事業の実施期間 | ー |
申請受付期間 | ー |
助成金受付先 | 0263-34-3270 |
<富山県富山市:テレワーク拠点開設支援事業補助金>
申請資格 |
|
---|---|
助成金額 | 上限100万円 |
助成事業の実施期間 | ー |
申請受付期間 | テレワーク拠点施設の工事に着手する予定の日まで |
助成金受付先 | 076-443-2073 |
この他にも、助成金や補助金を受け付けている都道府県もありますので、お住いの自治体に確認してみてください。
助成金や補助金があると、テレワークが始めやすくなりますね!
まとめ
テレワークには、時間や場所にとらわれない『自由な働き方』という反面、管理のしにくさや孤立といったデメリットも想定されます。
テレワークという新しい働き方は、優秀な人材を確保するという大きなメリットがあるので、デメリットをカバーできるような対策を講じながら、働き方改革に取り組んでみてはいかがでしょうか。